2018年カナダ旅行者統計

編集: 10月 11, 2019 | タグ カナダ観光統計、カナダ到着統計

はじめに

カナダ統計局は、2018年にカナダを訪れた旅行者数に関する報告書を発表し、その結果は、カナダの旅行・観光産業の状況、および海外からの旅行者の消費と旅行習慣について有益な絵を描いている。カナダを訪れた旅行者は世界中から訪れ、カナダ経済に200億ドル以上を貢献した。

米国が訪問者数でトップ

当然のことながら、カナダに最も近い隣国が海外からの訪問者の大半を占めている。実際、2018年にカナダを訪れた他国からの旅行者3,130万人のうち、2,741万2,000人がアメリカからの旅行者で、訪問者の87.5%以上を占めた。これらの米国からの旅行者の3分の2以上は車でカナダに到着し、さらに22.4%が飛行機で、残りはその他の方法で到着した。米国人旅行者はカナダへの訪問者の大半を占めたが、訪問者の消費額の大半は米国人旅行者ではなかった:アメリカ人旅行者は2018年にカナダで106億ドルを消費し、海外からの旅行者よりわずかに少なかった。

海外からの訪問者

カナダを訪れる旅行者の大半はアメリカからだが、海外からの旅行者も2018年のカナダ経済に大きな影響を与えた。アメリカに次いで、イギリス、中国、フランス、ドイツがカナダの海外旅行に大きく貢献した。814,000人がイギリスからカナダに渡航し、757,000人が中国から、611,000人がフランスから、417,000人がドイツから渡航した。これらの海外からの旅行者は2018年の旅行者数のごく一部に過ぎないが、彼らが占める支出の割合が高いため、米国からの旅行者に比べて経済に不釣り合いな影響を与えた。カナダを訪れた海外からの旅行者は111億ドルを消費し、その数ははるかに少なかったにもかかわらず、アメリカからの旅行者を上回った。当然のことながら、彼らの到着方法も様々で、海外からの訪問者の84.2%が飛行機で到着した。残りの訪問者は、道路、海路、鉄道を含む他のルートで到着した。

人気の目的地

外国人旅行者のカナダ訪問は、カナダ全土に均等に分布しているわけではない。観光目的、ビジネス目的、友人や家族の訪問など、いずれの場合でも、訪問者は少数の特定の地域に集中する傾向があった。わずか3つの州が全訪問者の4分の3近くを占めている。オンタリオ州が43.8%でトップ、次いでブリティッシュ・コロンビア州が24.1%、ケベック州が14.2%だった。

訪問者の消費

カナダを訪れた外国人観光客は、2018年に210億ドル以上を支出した。支出の主な分野は宿泊費で、これらの旅行者による支出総額の37.1%を占めた。食品と飲料が次に高い支出項目を占め、25.3%であった。交通費は総支出の12.8%を占め、12.4%が衣服とギフト、9.7%がレクリエーションに費やされた。総支出額を考えると、最も小さな主要カテゴリーであるレクリエーションでさえ、10億ドル以上の支出があったことになる。

結論

これらの数字は、海外旅行の重要性を示している。外国人旅行者による200億ドル以上の支出は、海外旅行がカナダ経済において重要な役割を果たしていることを示している。また、これらの外国人旅行者の複雑さも明らかになり、2つの主要な旅行者グループ間の重要な格差が明らかになった。カナダを訪れる外国人の大半は米国人旅行者であるにもかかわらず、彼らの1回あたりの消費額ははるかに少なかった。アメリカ人旅行者と外国人旅行者の旅行と消費のパターンが異なるということは、カナダの観光・旅行戦略は、2つ(あるいはそれ以上)の異なる旅行パターンを考慮する必要があるということである。カナダを訪れる旅行者がどのような人々で、どこから来て、どこへ行き、何にお金を使うのかを理解することで、カナダは旅行者とカナダのビジネス双方のニーズを満たす旅行政策を策定することができる。